ブレーキローターは実は消耗品!交換時期と費用は?
ブレーキ装置は運転するにあたって一番大切な部品になります。
最近ブレーキの効きが弱いという方は今すぐでも点検、交換を考えた方がいいでしょう。
そもそもブレーキ装置とは運動エネルギーを摩擦によって熱エネルギーに変換させ減速させるものです。
非常に負荷がかかる部品であり、ブレーキを踏む度に摩擦によって削れていく消耗品です。
ブレーキには大きく分けてドラムブレーキとディスクブレーキの二種類が存在し、一般的な車ですとリヤ(後輪)がドラムブレーキで、フロント(前輪)がディスクブレーキを採用しています。
例外として一部の高級車やスポーツカーは四輪ともディスクブレーキを採用しているものもあります。
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そもそもブレーキローターて何?
ブレーキローターは鋳鉄製の円盤であり、ディスクブレーキを構成する部品の一つです。
タイヤと共に回転し,これにキャリパーがブレーキパッドを押しつけて車の制動作用を行います。
種類はソリッド型、ベンチレーテッド型の二種類があり、近年では放熱性の良いベンチレーテッド型が多く用いられています。
ディスクブレーキの特徴
①制動力が安定し、微調整ができる
ドラムブレーキはブレーキ時にセルフサーボ作用と言って食い込むようにブレーキをかけるため、制動力は大きいのですが微調整ができません。
これに対してディスクブレーキはブレーキローターにパッドを押し付ける仕組みですので、踏んだ分だけ制動力を得ることができます。
②放熱しやすい
ディスクブレーキはブレーキローターが外気に露出しているので非常に放熱しやすい構造になっています。
これはディスクブレーキがフロントに採用されている大きな理由の一つです。
車両はブレーキ時に荷重がフロントにかかります。
このときに放熱作用が悪いと、フェード現象(摩擦をする部分の材質が過熱によって酸化をし、摩擦力が低下する現象)が発生しやすくなり最悪事態に発展するでしょう。
これを防ぐために放熱の良いディスクブレーキを採用しています。
③水切れが良い
放熱をしやすい性質と同じく、露出しているので雨天時などの水切れがしやすくなっています。
これにより摩擦力の低下防止、制動力の即時回復が特徴です。
ブレーキローター交換時期はいつ?
ブレーキローターの交換時期は約10万キロになります。
ブレーキパッドは約5万キロで交換となりますので単純計算2回ブレーキパッドを交換するごとに一回のペースでブレーキローター交換ということになります。
リヤ側の場合ブレーキング時の負担が少ないので交換時期は約15万キロです。
ただ、リヤ側に関しましては冒頭に説明した通りドラムブレーキを採用している車両が一般的ですので、リヤ側をディスクブレーキ化している方の目安になります。
交換時はブレーキローターと共にブレーキパッドも同時に交換するのをおすすめします。
また、交換の目安としては、以下の通りとなります。
ヒビが入っている
急激な温度変化に耐えられなくなり、ヒビが入る事があります。
最初は小さなヒビですが次第に大きくなり、最悪の場合ブレーキローターが割れます。
小さなヒビが入り始めたら早期交換をおすすめします。
スジが入っている
ブレーキパッドとブレーキローターの間の摩擦面にごみやほこりが入り、スジが入ってしまいます。
これは必然的に起こる現象で防ぐ事は難しいですが、これがブレーキローター全面に見られる場合は交換の時期だと考えてください。
錆びついている
風雨にさらされていますので錆びついてしまう事があります。
ブレーキパッドの当たり面が錆びていた場合は要注意です。
これはよく放置車両に見られる現象ですが、ブレーキパッド当たり面が錆びていると、パッドの偏摩耗や摩擦力の低下による制動力の低下に繋がります。
放置車両でない限りブレーキング時に自然に削れるものですので、ブレーキングパッドの当たり面が余程錆びていない限り心配いりません。
ジャダーが大きい
可視化するのは難しいかもしれませんが、ブレーキング時にブレーキペダルが振動する場合はブレーキのジャダーの可能性があります。
これはブレーキローター自体が歪んでいるときに発生する現象で、綺麗にパッドをローターに押し付ける事ができないときにブレーキペダルを通じて感じることができます。
ブレーキローターの交換費用は?
一般的なフロント部の二輪のディスクブレーキ交換を考えると、部品代で1万~2万円+作業工賃片輪5000円×2と考えた場合に、約3万かかると見積もっておいた方がよいでしょう。
これと同時にブレーキパッド交換もしてもらう場合は、+1万ぐらいだとお考え下さい。
また、ブレーキローターは社外品のものをネットで安く手に入れることが出来ますが、安価なものを購入するのはおすすめしません。
理由としてはブレーキパッドとの相性や、剛性などに問題が出てくる可能性があり、早期交換につながってしまうからです。
プロの判断に任せるのがベストな選択でしょう。
ブレーキ交換自体は決して難しい作業ではありません。
しかし、重要保安部品と言って整備士の方に交換してもらったほうが安全です。
ご自身で整備される場合は完全自己責任となってしまうので、ディーラーや整備工場に持ち込む事を強く推奨します。
また、もう一つの手段として、ブレーキローターを研磨する方法もあります。
ブレーキローターは使用限度が側面に刻印(TH〇〇mm)されています。
この使用限度まで厚みが摩耗しても大丈夫だという限度になります。
この使用限度を超えて薄くならなければ研磨しても大丈夫です。
ブレーキローターの研磨は、費用的には片輪約3000~4000円でできます。
丸ごと交換するよりもお得に済みます。また表面上のヒビ、スジ、錆びを解消してくれるのでおすすめです。
まとめ
基本的にブレーキローターは「重要保安部品」となります。
無資格の人が分解又は交換しても違法ではありません。
しかし、ブレーキローターの交換作業は、自己責任で作業をする必要があります。
ディーラーでは無責任なことを発言できないため「重要保安部品になるので、認定工場じゃないと交換してはいけませんよ。」と言います。。
ただ、他人様の車のブレーキなどを分解すると、自動車整備士の資格が必要です。
自分でブレーキローターなどを交換できる場合でも、絶対に認定工場で交換しないといけないわけではありません。
はい、自分の車なら重要保安部品でも、自己責任で交換しちゃって構わないのです。
間違ってはいけないのが、知識無しで交換をすると危険なので、その場合は「認定工場にGO!」ってわけです。
ブレーキパッドの交換時期は以下のページで、紹介をしているので読んでみてくださいね。
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